建設業では、契約から工事完了まで長期にわたることも多く、動くお金も高額になるため、他の業種に比べて取引の信用性を担保させなければなりません。
そのため、建設業許可を取得する要件の一つとして、誠実性という、請負契約に関して不正または不誠実な行為をする恐れがないことを示さなければなりません。
誠実性があると見なされるには
誠実性の有無は、誠実性を判定する対象者において、不正または不誠実な行為をする恐れがないかがチェックされます。
誠実性を判定する対象者
・許可申請者が法人の場合の法人自体
・許可申請者が法人の場合の取締役、執行役、相談役、顧問、総株主の議決権の100分の5以上を有する株主等
・許可申請者が個人の場合の事業主本人
・許可申請者が個人の場合の支配人
・令3条使用人(支店長や営業所長等)
不正または不誠実な行為の具体的事項
上記の誠実性を判定する対象者が、以下の事項に当てはまると、誠実性が無いと見なされ許可を取得できません。
●建築士法・宅地建物取引業法等で「不正な行為」または「不誠実な行為」を行ったことにより、免許等の取消処分を受け、その処分の日から5年を経過していない場合
●暴力団の構成員であること
●暴力団により実質的な経営上の支配が行われていること
不正な行為とは
請負契約の締結や履行の際に、詐欺・脅迫・横領等の法律に違反する行為
不誠実な行為とは
工事内容や工期など、請負契約の内容に違反する行為